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手塚治虫火の鳥シリーズ『ヤマト編』を読んで。あらすじ・解説・ネタバレあり!

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手塚治虫氏の火の鳥シリーズ「ヤマト編」は、悲しいまでのラブロマンスが織り込まれた永遠の愛の物語です!

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ストーリー

物語の舞台は奈良古墳時代。国の王様であるヤマト大国の大王は自分の死後も権威を誇示するために生前に大きなお墓を作るように命令します。だが末の息子であるヤマトオグナはこの父親に反対。なんと反対運動のリーダーになって反発します。

ヤマトの大王はこのオグナにはるか南にあるクマソの国(黎明編で出てきたヒミコに滅ぼされた国)の大王、川上タケルの殺害を命令する。その理由はヤマトの大王が後世のために残そうとしている歴史書は実は嘘だらけで、本当の真実を書いた歴史書を川上タケルが書いていたからだった。

このままでは自分がいかにひどい大王だったかが後の世に伝えられてしまう。そう思って川上タケル殺害をオグナに命じたのだが、オグナはタケルの妹であるカジカと恋に落ちてしまう。同時に永遠の命を持つ「火の鳥」の存在をしったのだった・・・。

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管理人の解釈と評価

この作品は奈良県の明日香村にある石舞台古墳という古墳を見た手塚先生が、こんな話があったら面白いかもねとの発想で作り上げた物語のようです。

火の鳥シリーズ3作目とあってか、前回のようなスケールの大きい神だの運命だのというような話ではなく、ちょっとポップな感じの作品になっています。所々に手塚先生のギャグが織り交ぜられているところが魅力ですね。

クマソの王・タケルを殺しに行ったオグナはその妹であるカジカと恋に落ちる。カジカも自分の兄を殺した憎き相手なのに心を奪われてしまう。とても切なく悲しいシーンですよね。そんな中で火の鳥のことをしり、生き埋めにされる人たちを救う方法を考え出すタケルは、まさに英雄と呼べるのではないでしょうか?

そして最後のシーン。ヤマトの大王が死んでいくところ。さすが手塚先生と言わんばかりの死にざまでしたね。とても笑えます。最後の言葉「バカハシナナキャナオラナイ」は傑作でした。

1作目の「黎明編」のヒミコも同じく哀れな死に方をします。そして死んだ後には何も残らないのです。まさに偽りの権力者の最後と呼ぶにふさわしい死に方でしょう。

そして他人のため、自分の信念を貫いて死んでいったタケルとカジカこそ、まさに後世に伝えられるべき存在でした。この作品は本当に「命の尊さ」について学ばせてもらえる作品です。

この本から生まれた名言

「こわくないよ。ぼくは満足してる。ぼくの一生はちからいっぱい生きてきたんだ。悔いはないよ。それに・・・きみがここにいっしょだから」   「ヤマトタケル」

 

管理人の評価
・読みやすい      ★★★★☆
・絵の見やすさ     ★★★★★
・感動した       ★★★★★
・人に勧めたい     ★★★★★
・子供に読んであげたい ★★★★★
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