吉田修一 短編作品集

吉田修一『日曜日たち』を読んで。あらすじ&ネタバレ解説します。

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吉田修一氏の「日曜日たち」は、都会に住む30代の男女を主人公にした全5話の切なさがのこる物語です!

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ストーリー

第1話・日曜日のエレベーター

職務怠慢で仕事も辞めさせられた俺・渡辺は、毎週日曜日の夜にマンションの1階にあるゴミ捨て場にゴミを出しに行くと、前の彼女のことを思い出す。医者を目指していた圭子だ。彼女はその後、夢を叶えたが俺はいまだにフリーターのまま。いつからか自然と連絡が途絶えてしまった圭子は、今どうしているのだろうと、ふいに気になってきた。

第2話・日曜日の被害者

2流の恋愛小説を読んでいた夏生に、親友の千景から電話がかかってきた。用を聞いてもハッキリと言わない。いい加減に切ろうとすると、実は自宅に泥棒に入られたと言い出した。それも2週間前に。なぜ今まで黙っていたのか?夏生は気になって仕方がなかった。

第3話・日曜日の新郎たち

父の正勝が、知人の息子の結婚式で上京してきた。かつて恋人を交通事故で無くしている俺と、母親を早くに無くしている父・正勝。一緒に東京という街を見学することになったが、二人で酔いだすとだんだんと親父の生き様に急に寂しい気持ちが襲ってきて・・・。

第4話・日曜日の運勢

とにかく女の運勢が悪い俺。地元に帰った時にただ家に泊めてもらっただけの女に彼女面され、就職したら年上の人妻に駆け落ちを懇願され・・・。そして今は銀座のクラブのボーイをやっている俺に、ついに転機とも思えるチャンスがやってきた。

第5話・日曜日たち

正社員として働くのに疲れた私は、派遣社員という道を選んだ。だが後に知り合った恋人の暴力に耐えかねた私は、ついに自立支援センターへ行くことに。そこで初めて自分の現実を突きつけられた私はある決意をする。

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管理人の解釈と評価

見事に短編集に仕上がっています。1話1話が30~40ページなので読みやすく、とてもわかりやすいです。

5話すべてに登場する幼い兄弟がこの本の本当のおもしろさを伝えてくれるキーマンになっています。

吉田修一さんの作品は初めて読みましたが、さすがと言わんばかりの内容です。一気読みは間違いないでしょう。男女問わず楽しめる作品です。

個人的なおすすめは「日曜日の被害者たち」です。

友人に自分の面影をかぶせてしまう夏生。2人の女性の心情が垣間見える作品でした。面白かったです。

この本から生まれた名言

「忘れようとすればするほど忘れられん。人間っちゅうのは、忘れたらいかんものを、こうやって覚えておくもんなんやろなぁ」     「日曜日の新郎たち」 より

 

管理人の評価
・読みやすい    ★★★★★
・人生に影響した  ★★☆☆☆
・感動した     ★★★☆☆
・人に勧めたい   ★★★☆☆
・完成度      ★★★☆☆

 

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-吉田修一, 短編作品集

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