サスペンス 中村文則

中村文則『何もかも憂鬱な夜に』芥川賞作家が描く、生と死に向き合った長編小説です!

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中村文則氏の「何もかも憂鬱な夜に」は、重犯罪と死刑制度をテーマにした長編小説です!

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ストーリー

主人公の僕は施設で育った刑務官。僕は今、夫婦を殺害して刑を待っている20歳の若者・山井隆二の担当をしていた。彼は新婚の夫婦のマンションに忍び込み、28歳の妻と30歳の夫を刺殺した。当時の山井は18歳と半年が過ぎたころで、ぎりぎり死刑にすることが可能だった。マスコミや世間はこぞって彼を死刑にするべきだと煽り立てた。

あと1週間で控訴期限が切れる。そうすれば死刑は確定になる。なのに山井にはまだ僕に話していない何かがあるようだ。そしてそれは、仲が良かった親友が自殺してしまった僕の心の中身と似ているものがあるようだ。そう気付いた時、僕は自分の中にいるもう一人の自分が起こしてしまう狂気を見つけることができたのだが・・・。

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管理人の解釈と評価

初めに断っておきますが、ショックに弱い人や感受性が強すぎる人、純粋すぎる人はこの本は読めないでしょう。それほど重い作品です。

本自体は200ページ程度の短編ですが、内容が重く苦しいです。この作品のテーマを挙げるとするならば「人間とは?」といったところでしょうか?死刑担当になった刑務官の話や友人の自殺のシーンなどは、暗くて重ーい話が続くので何回か休憩したり、景色を見たりしながら読まないと本の世界に入り込みすぎてしまって読むのをやめてしまうかもしれませんよ。それぐらい注意が必要です。

この本で、人間の根っこの部分(真の姿)は闇なのか?光りなのか?を自分自身に問うことになるでしょう。そしてそのどちらにせよ、生き続けなければならないし、人生は美しいものなのだ。と再確認できると思います。

さすが「芥川賞作家」とも言うべき作品と言えるかもしれません。

ただ途中で(友人の自殺のシーン)夏目漱石の「こころ」が被ったのは自分だけでしょうか?ちょっと似ているなと思ってしまいました。

この本から生まれた名言

「自殺と犯罪は、世界に負けることだから」    「あの人」

 

管理人の評価
・読みやすい    ★★★☆☆
・人生に影響した  ★☆☆☆☆
・感動した        ★★☆☆☆
・人に勧めたい   ★★☆☆☆
・恐怖度      ★★★★★

 

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-サスペンス, 中村文則

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