文芸書

福沢諭吉『学問のすすめ』を勧めてみたいと思います。

投稿日:2019-01-02 更新日:

日本の紙幣1万円札の人物である福沢諭吉の「学問のすすめ」の解説です。福沢諭吉の半生ともいうべき作品ですね。

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ストーリー

福沢諭吉は1835年、中津藩の下級武士の子供として生まれます。

しかし父は諭吉が2歳の時にこの世を去り、母親とともに大分県に移り住んだ諭吉は小さい時から学ぶことが大好きでした。そして学ぶためにはどんなに貧しかったり恥ずかしい思いをしても、我慢できる少年だったのです。

そして19歳で、長崎に行き蘭学(オランダ語)を学び、そこで日本の学問の狭さと、西洋文学のレベルの違いを見せつけられた諭吉は、ますます学問にのめりこむようになります。

そしてその諭吉の原動力となっていたのが、当時の身分制度でした。

諭吉は「下級武士の子は、しょせん下級武士にしかなれない」という兄の言葉に納得ができませんでした。

彼には、身分制度を、いや日本を学問のチカラで変えてやろう!という強い思いがあったのです。

そしてもっと世界を知りたい諭吉は、長崎、大阪を経て江戸に辿り着きます。

そして1858年。鉄砲洲(築地)に今の慶応義塾の前身である蘭学塾を開いた諭吉は、さらなる飛躍を求めてアメリカに旅立つのであった。

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管理人の解釈と評価

この本の中で福沢諭吉は「天は人の上に人を造らず。人の下に人を造らず」という名言を生んでいます。あまりにも有名ですよね。

では学問とは何か?それは実学を学ぶことです。福沢諭吉の言う実学とは『読書・観察・推理・議論・作文・演説』の6つですね。

物事を観察して道理を推測し、自分の考えを作り出し、観察、推理、読書で知識を蓄積して人と議論して情報交換をすること。そして正しいと思った時は人の前に立ち作文を作って演説することが大事である。

と作品の中でも言っています。

ですが、私はそれよりも大事な部分はそれを実践するための5つの要素の部分だと思います。

その5つの要素とは『身体・知恵・情欲・誠実・意志』の5つです。

この5つの要素を自在に扱うことが、自己の独立と成功の秘訣だと教えています。まさにその通りですね。

先の6つの実学の重要性は、5つの要素があったこと活かされることで身体が病んでいたり、誠実さに欠けていたりするとこの実学も全く意味のなさないものになります。真に福沢諭吉がこの書で伝えたかったのは、この部分ではないかと私は思っています。

貧しい下級武士の家庭に生まれた諭吉が、身分制度の壁に潰されそうになりながらも、学問とそれを必死に行う自分を信じ、決して人を妬んだり羨んだりせず自分の生き方と考え方をしっかりと持つことが大事なのだと説いている作品です。

そして人間はみな自由であり平等である。そのためには学問を学び自己を高めていくことが必要である。と勧めています。

どんな些細なことにも広い見識を持ち、海外の文化や情報をいち早く取り入れて日本を改革していく諭吉の姿には、戦国時代の織田信長と重なるのは筆者だけでしょうか?(笑)

今では日本で一番の政治家排出校と言われる慶応義塾の創始者である福沢諭吉の自伝ともいうべき1冊です。

この本で生まれた名言

人間は現状に決して自己満足しないこと。より高い精神の段階を目指して進んでいかなければならない。     「福沢諭吉」

 

管理人の評価
・読みやすい    ★★☆☆☆
・人生に影響した  ★★★★★
・感動した     ★★★☆☆
・人に勧めたい   ★★★★★
・子供に読ませたい ★★★★★
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