ミステリー 唯川恵

唯川恵『愛に似たもの』を読んだ。全8編の短編作品集!

投稿日:2019-01-22 更新日:

2008年に発表された唯川恵さんの小説。幸せを求める8人の不器用な女性たちを描いた短編作品集。第21回柴田錬三郎賞受賞作です。

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ストーリー

登場する主人公は全て女性であり、皆さん心に何かを求めている方々ばかりのドロドロした短編作品集です。

その求めているのがある人は愛だったり、またある人は美しさだったりと様々な人間模様が見事に描かれています。

1・真珠の雫

母親のようにはなりたくない。若さと美しさを利用して全てを手に入れようとする女の物語。

2・つまずく

仕事を成功させ、経済的に安定したバツイチ女の若い男へのちょっと歪んだ愛憎ストーリー。

3・ロールモデル

親友の真似をして人生の選択をしてきた。ある日を境にふたりの立場が逆転する。

4・選択

パートと姑の介護に追われる一人の女性。もしあの時別の彼と結婚していたら・・・?

5・教訓

過去の失敗は二度と繰り返さない。たとえ自分を偽ってでも結婚したい女性の行動は?

6・約束

親友の旦那と関係を続ける幾子。ある日親友が亡くなりその男と再婚するが・・・。

7・ライムがしみる

行きつけのバーで出会った男と密かに交際を続けていたが、実はその男は・・・。

8・帰郷

13年ぶりに帰郷した私を待っていたのは、幸せを押し付けてくる人たちだった・・。

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管理人の解釈と評価

女性のドロドロした愛憎劇や、女性特有の物の受け止め方などがわかってとても面白かったです。すらすら読める作品ですね。

女の汚いところが浮き彫りにされた話もあれば、男だったら絶対そんな風に考えないのに!っていう話などがあり、私は勉強になりましたね。

ちょっと女性からは批判を受けるかもしれませんが、男って絶対に自分の彼女(奥さん)以外の女性からも、魅力的に思われたいじゃないですか?

例えば、体型や髪形、服装などに気を遣うのも、まあ社会人としては当然といえば当然ですが、やはり異性からカッコイイと思われたいとか、あわよくば何かを期待・・・なんて下心は絶対にあるんです!

そして私は男なので、そういう気持ちは男だけかと思っていたけど、大間違い!女性の方がそういう気持ちは強いんだなとこの本で感じました。

女性は男性よりも常に冷静に異性を物色しているような気がします。(女性の皆さんごめんなさい・・)

私も結婚して何年もたちますが、この本に出てくる女性たちのように「あっちの男と結婚していたら違ってたのにな」なんて恐ろしくて考えたこともありませんからね。

この本は、本屋さんで何気なく手に取ってみて、たまにはこういう本も読んでみようかな?と思って買った本です。

長編でもミステリーでもないこういう短編集は初めてだったのですが、女性の視点で物事をみると、こういう風に文章って書くんだな。と勉強になりました。

この作家さんは言葉のチョイスも上手く、引き出しがたくさんある人だと思いました。

個人的な一番おススメの話は「教訓」

こんな女、絶対嫌だーーと男性の皆様なら思うはずですよ。

この本から生まれた名言

「だから、な、サインを」

広子の耳に、明弥の声が濁った水のように流れ込んできた。      「選択」より

 

管理人の評価
・読みやすい    ★★★★☆
・人生に影響した  ★★☆☆☆
・感動した     ★☆☆☆☆
・人に勧めたい   ★★★☆☆
・恐怖度      ★★★☆☆
■ミステリー評価 C

 

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-ミステリー, 唯川恵

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