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夏目漱石『こころ』について独自に語ってみました。

投稿日:2019-01-01 更新日:

 

 

言わずと知れた夏目漱石の名作「こころ」。管理人はこの小説を読んで人生観にだいぶ影響した人間です。

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ストーリー

一人の人間(私)は不思議な魅力を持つ「先生」と呼ばれる男性と出会う。しかし先生と呼ばれる男は決して心を開かず、まるで死んでいるかのような人生を送っている。私はなんとか先生に近づき、先生に理解され認められようとするが、先生のこころが開くことは決してなかった・・・。ある日先生は私に一通の手紙を残してこの世を去る。その手紙の中には、先生の思いもよらない過去が記されていた・・・。

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管理人の解釈と評価

ハッキリ言って、夏目漱石の作品の中でも非常に重く生き方を考えさせられるような作品ですね。「精神的に向上心のないやつはバカだ」のセリフは一時、学校でもブームになったことがあるのではないでしょうか?

また財産を叔父に騙し取られて人間を信じられなくなった先生が、親友であり学友でもある「K」と同じ女性を取り合う姿や、なんとかして「K」よりも優位に立とうとする先生の姿は、私を含め多くの人間の心の中にある姿なのではないでしょうか?私はこの描写から、これ以上傷つきたくない。これ以上人間を嫌いになりたくない。という先生のこころの葛藤が見えます。

この作品の一番の見せ所は、二人の男性からの求愛に心揺れ動く「お嬢さん」の姿と先に気持ちを伝えておきながら先にお嬢さんとの結婚を決めた「私」に対する「K」の態度と生き方でしょう。

最後には「K」と同じ人生の結末を選んだ「先生」ですが最後は「わたし」に全てを告白して、すがすがしい気持ちで天国に旅立ったのだと思います。

この本の真のテーマは「人間の弱さ」だと思います。

今の若者、特に「人と争うことばかりを考えて、正直に慣れない人」にはぜひ読んでもらいたい作品です。

この本で生まれた名言

私は男して勝って、人間として負けたのです・・・。     「先生」

 

管理人の評価
・読みやすい    ★★★★☆
・人生に影響した  ★★★★★
・感動した     ★★★★★
・人に勧めたい   ★★★★☆
・子供に読ませたい ★★★★☆
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