ドキュメンタリー

X Japan Toshi『洗脳』から脱却するまでの半生を知りたい人へ。詳しく解説します。

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日本を代表するモンスターバンドであり、いまだにトップに君臨していると言っても過言ではない「X JAPAN」

その「X JAPAN」のボーカルがこの本の筆者Toshiである。誰もがご存知ですよね?

「X JAPAN」が活動をやめて惜しまれながら解散したのが1997年。日本中に衝撃が走り、多くのファンが涙しました。

それから2009年までの12年間。洗脳軍団・ホームオブハートからToshiが受け続けた暴力・罵倒・呪縛・大金の搾取などが書かれている、まさに自伝ともいうべき告発本です。

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ストーリー

Toshiさんは1965年、千葉県館山市で3人兄弟の末っ子として生まれます。

幼馴染みであるYOSHIKIと共にバンド活動をはじめ、モンスターバンド「X」を結成し、ライブハウスを中心に活躍。89年にはソニーからメジャーデビューを果たします。

奇抜なルックスと、繊細で天才的なYOSHIKIの曲。それを独特の高音と透き通るような声で歌い上げるToshiのボーカルは、瞬く間に日本中でブームを巻き起こします。

そして92年には「X JAPAN」と改名して世界進出を目指し始め、海外での活動をスタートさせ、レーベルとの契約も順調であった97年に、自ら「X JAPAN」を脱退。バンドは解散することになります。

しかしその裏には、出会いの時から仕組まれていた妻との出会い、そして「ホームオブハート」という宗教による『洗脳』が関係していました。

Toshiさんは幼いころから、自分の容姿にすごいコンプレックスを持っていたそうです。さらに人から頼み事をされたらイヤとは言えない、とても優しい心の持ち主なのです。

「X JAPAN」として成功し、大金が入ってくるようになると、その金目当てに何人もの人間が、親戚を名乗ったり、昔面倒を見てやったとか言ってきてはカネをねだってくる人間たちが心底イヤになり、人間不信に陥っていたと書いてあります。

そのような情緒不安定な状態で出会った、一人の女性にToshiさんは心から惹かれてしまいます。その女性こそが守谷香という元妻。この女性がホームオブハートの信者なのです。

Toshiさんの心の隙間にこの元妻は入り込み、「X JAPAN」の批判。ホームオブハートの素晴らしさ。そしてありのままで生きることの素晴らしさ。などを説いてToshiさんをゆっくりと確実に洗脳していきました。

そして元妻はホームオブハートの代表であるMASAYAという人物にToshiさんを引き合わせます。ここからToshiさんの人生の歯車が大きく狂いだしてしまうのです。

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管理人の解釈と評価

まず結論から申し上げますと、非常に胸糞悪い作品です。行き場のない怒りがこみ上げてきました。私はこのホームオブハートという洗脳カルト集団を許すことはないでしょう。

私自身は何も関わりはありませんし、被害もありません。ですが本の中でToshiさんが告白した内容を見ると、とても怒りなしでは読めない内容なんです。

まずこの首謀者2人。MASAYAと守谷香という人物。

元妻であるこの女は、最初からToshiさんを利用するつもりで近づき、MASAYAに洗脳させるという計画的犯行。それが自分自身が大好きなアーティストなら許せる者はいないと思います。

Toshiさんの言葉で洗脳の内容が書かれています。

「彼らは、自己啓発セミナーと称して信者をセミナーに集めてそこで洗脳する。逃がさないように子供を預かって段ボールの中で育てたりしていた。」

「暗い部屋の中で、何時間も、長い時には何日間もまわりにいる女性たちに大声で叫ばれたり、暴力を振るわれたりする。その中には元妻の姿もあった。いやむしろ彼女が積極的に僕を殴っていた。」

この女性というのがポイントなんです。

つまりMASAYAという人物は、自分はほとんど何もせず、自分が洗脳した女性たちを使ってToshiさんをマインドコントロールしていたわけです。つまり元妻もMASAYAの女だったということになります。

さらに非力な女性たちに暴力を振るわれることによって、例えようのない屈辱と絶望感を与えることができる。まさに鬼畜の所業と言えるでしょう。

作品の中で、Toshiさんは10年以上ひとりでドさ回りのようなことをさせられていました。それも歌う曲はMASAYAが作った曲。この曲を全国のレコーダー会社やCD販売店などに自分で売り込みをかけ、お店に出向いて歌う。(あの伝説のバンドX JAPANのToshiがノーメイクでCD屋さんで歌ってたんですよ!)

中には、老人ホームやスーパーマーケットなんかもあったそうです。

そんな活動を、洗脳をうけながら10年以上たった一人でやり続けたんです・・・。

そしてその売り上げは全てMASAYAに搾取され、自分に与えられるのは1日に3個のおにぎりだけ。という日もざらにあったそうです。

中でも一番の悲劇が、この洗脳されている期間中にお父様を無くされています。そのこともToshiさんは知ることもできなかったそうです。家族と切り離されていたそうで・・・。時がたってから知ったそうです。

最終的には、私はToshiさんを救ったのはYOSHIKIだと思っています。

YOSHIKIが「X JAPAN再結成」の話を持ってこなければ、Toshiさんはいまだにあのカルト集団に洗脳されたままだったかもしれません。

「X JAPAN」の活動をさんざん貶し続け、やめろまで言ったMASAYAが「X JAPAN」を再結成したら多額のお金が入ってくると知った時、手のひらを返したように「やれ」と指示した。この一言がToshiさんに疑問を持たせ、段々と洗脳が溶けて行くようになるわけですから、結果としてYOSHIKIの一言がToshiさんを脱退まで導いたと言えるでしょう。

この本にはToshiさんの12年間の戦いと、洗脳(マインドコントロール)の恐怖が書かれています。

個人的には、全ての人に読んでもらいたいと思っている作品ですが、内容はかなりリアルというか・・・、目をそむけたくなるシーンも数多くあります。

読む時には、それなりの覚悟を持って読んでくださいね。

そしてこの本を読み終わった後は、今以上にToshiさんを「X JAPAN」を応援したくなると思いますよ。

この本から生まれた名言

「人はどんな時でもやりなおせる」僕はそう信じている。  「Toshi」

 

管理人の評価
・読みやすい    ★★★★★
・人生に影響した  ★★★☆☆
・感動した     ★★★★☆
・人に勧めたい   ★★★★★
・子供に読ませたい ★☆☆☆☆
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